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霊木

梶の木

和名:カジノキ(クワ科コウゾ属)
学名:Broussonetia papyrifera

古代から、神に捧げる神木として尊ばれ、七夕祭に「歌」を葉に直接ヘラなどで書きお供えしました。

これは、現在では七夕はササに飾りをつけますが、昔は、梶の葉や枝が用いられたのです。そのために梶の木は、神社の境内などに多く生えられ、主として神事に用い供え物の敷物等に使われました。

特に、宮中での七夕飾りや冷泉家に伝わる「乞巧奠」(陰暦7月7日の七夕儀式)には、牽牛、織女の二星(たなばた)に、種々の供物をし、蹴鞠雅楽和歌などを手向けて、その技が巧みになるようにと祈ります。そのときの「星の座」は、庭に設けられた祭壇で、机の周囲に九本の燭台を廻らし、うしろに二本の笹の間に梶の葉と糸をつるした緒を張り、机上には、星に貸すため、琴、琵琶などの楽器を置き、お供えは「うり・なすび・もも・なし・からのさかずき・ささげ・らんかず・むしあわび・たい」を梶の葉にのせ、机の前には、五色の布、糸や、秋の七草も手向けられます。最前列に水を張り、梶を一葉浮かべた角盥(つのだらい)を置いてこの水に二星を映して見るわけです。

儀式は、午後、七夕精大明神例祭斎行後に、神賑行事として蹴鞠保存会による梶鞠式(蹴鞠奉納)が執り行われます。